機会費用を考えない人が多い話
どうも、あうくばです。
こんな記事を見つけました。
簡単にまとめると、auユーザーがミスドでドーナツをもらえる日に、ミスドに並び過ぎじゃない?って話です。
そんなに並ぶのなら、並ぶ時間を働いて買えよ、って言ってます。
ソフトバンクが、自社のユーザーに対して、たこ焼きやアイスをもらえる金曜日を作り、それに乗っかって、auも始めたこのサービス。
(ちなみにドコモはだいぶ前から、抽選の形ではあるものの、同じようなことをやってました。宣伝下手ですよね)
自分の周りでも、わざわざ並んでまでもらいに行く人がいます。
並んでもタダでもらった方がいいのか。
それとも並ぶ時間を働いて、並ばないでいい時に買えばいいのか。
この議論は、経済学的には機会費用の話に当たります。
人は同時にいくつものことをできません。
映画館で映画を見ながら、アルバイトで稼ぐことはできません。
(映画館でのバイトはこの際忘れて下さい。バイトしても見れないらしいですけど)
機会費用とは、ある行動を選んだ時に、選ばなかった行動から得られる利益のことです。
映画を見れば、チケット代1500円を失います。
しかし費用はこれだけではありません。
映画を見ている2時間の時間も使っています。
で、この時間も費用って考えるんです。
もし、映画を見る2時間でアルバイトをすれば、時給1000円だとすると、2000円稼げます。
つまり、映画を見るということは1500+2000=3500円の費用をかけていると、経済学的には考えます。
ドーナツの話に戻ります。
記事の中では、投稿者の方が1時間くらい並びそうだったので、買うのをやめたそうです。
経済学の考え方を実践するなら(経済学的に合理的な選択をするのなら)、並ばずに1時間働いて、稼いだお金の一部でドーナツを買うのが正解です。
ドーナツなんて2つでも300円あれば買えますが、1時間働けば1000円くらい稼げるので。
でも、こんなことを考えて自分の行動を決めている人がどれだけいるでしょうか?
多くの人が、そんなこと考えていませんよね。
「ドーナツのために1時間も並ぶなんてバカバカしい」って思う人はいそうですが。
なんで、経済学的に合理的な選択をしない人が多いのでしょうか。
第一に、機会費用という考え方を知らない人が多いんだと思いますが、そもそも経済学って非現実的だというのも大きな理由だと思います。
「ミスドが並んでいるから、1時間働いて、明日買いに行こう」と思っても、
仕事先でいきなり「1時間分だけ仕事ください」って言って、仕事をもらえるでしょうか?
無理ですよね。
普通はそんな都合よく仕事がありません。
だから、(あくまで経済学的に)非合理的な選択になってしまうんだと思います。
経済学ってこういう非現実的なとこ多いです。
だから、分かりにくいんでしょうね。
以上、よろしくお願いします。