酪農業やバター生産と利権について考えたこと②
どうも、あうくばです。
前回の続きで、ガイアの夜明けを見た感想を書いていきます。
今回はバターの生産についてです。
日本のバターの輸入って規制が多くて、農畜産業振興機構(alic)という機関が大口の輸入を一手に担っています。
少し調べたところ、このalicが輸入枠の入札を行っていて、入札で勝ってalic経由で輸入を行うと、税関で支払う額が安くなるようです。
そのため、少量の輸入を行っている業者を除いて、多くはalic経由でバターを輸入しているのが現状です。
関税で払うお金の内、税関の収入はバター1キロ当たり関税(29.8%)+179円(一律)で、何でか分かりませんが、alicが800円ほど徴収しています。
これが原価に上乗せされているんです。
一方、alicで入札される輸入枠にも上乗せ&alicの収入があります。
alicには「関税を含めた輸入価格」と「売り渡し価格(企業が買うときの価格)」を決める権限があり、この差額(1キロ当たり750円ほど)がalicの収入になります。
確かにalic経由の方が安いですね。
理事(?)の半分が農林水産省のOBか出向者で占められています。
小説に出てきそうな典型的な天下り機関です。
国内のバター価格を安定させるために活動しているという名目みたいなんですが、alicが徴収する額は、最終的に消費者が負担することになります。
中にはバターの売り渡し価格の内、半分がalicの収入なんてこともあります。
alicのバターの売り渡し額の合計は数十億円で、多い時には100億円を超えることもあります。
輸入のための費用を引いた額は国内の酪農家の保護に使われるようですが、輸入のための費用の中には職員の給料ももちろんありますね。
理事の年収はかなり高給みたいです。
調べると、費用って名目で様々な無駄遣いをしているなんて噂も出てきます。
ほんと小説の世界です。
番組の中でも、この機関の問題について取り上げられていました。
国内の農家の保護が必要なのは分かります。
alicみたいな法律で守られた機関が間に入れば、価格は安定するでしょう。(値段が高くなりますが、、、)
農業は「食」という人間に必要不可欠なものを支える大切な産業なので、食料安全保障の視点から国が保護する必要がある、という主張に真っ向から反対するのは難しいと思います。
でも、このやり方じゃなくてもいいのではないでしょうか?
保護の必要はあるだろうけど、もっと効率的にできないですかね?
というかできるはずです。
ただ、天下りしたい役人の皆さんや利権で儲けている関係者たちは一生懸命この仕組みを維持して、甘い汁を吸おうと頑張るでしょう。
こういう利権を壊すのってかなりのエネルギーが必要なんでしょうね。
最後に、こんな卑怯な世界を壊す方法を1つ思いついたので、書いていきます。
人の妬みを使うことです。
だれが聞いてもこの仕組みで儲けている関係者たちって卑怯ですよね。
市場で競争せず、法律に守られて儲けているんですから。
そんな卑怯な期間を妬み羨むことが、利権を壊すエネルギーになるのではないでしょうか?
「こんなセコい仕事なんて許せない!(羨ましい!)」という気持ちから、
「自分以外の人間がそんないい仕事をするなんて許せない!(自分もやりたい!)」となり、
最終的に「でも自分にはそんな仕事が回ってこないから無くしてしまおう!」となって、利権を壊していくみたいな。
こんなネガティブな感情って強いものなので、利権に挑んでいく人たちは、一般市民たちのこの感情を引き出せれば、利権を壊せるのかな~って思いました。
普通はこんな話を聞いても、どっかの誰かが甘い蜜を吸っている話より、明日までにやらなきゃいけない仕事ほうに気持ちがいっちゃうもので、おかしいと思いながらも、放っておいてしまうでしょう。
メディアやインターネットを通じてネガティブな感情を刺激するプロフェッショナルが居たら、利権と戦う時には大活躍するはずです。
以上、よろしくお願いします。